2013/04/18
●アメリカンサイズ
今はなき農業者大学校に在籍中、農業視察でアメリカを初めて体験した時の驚きは今でもよく憶えている。当然のことながら農業経営規模は僕たち日本のそれとは一桁も二桁も違うものだった。ファームステイ先の米農家の経営面積は確か2400haで現在の僕の田んぼの1200倍、肉牛肥育農家は10万頭という途方もない数の牛を育てていた。食べ物にしてもボリューム、その安さにカルチャーショックを受けた。訪問先の肉牛肥育農家が経営するレストランで出された数cmものステーキがはさまれた名ばかりの“サンドイッチ”、あるいはファーストフードショップでのドリンクの多さ、スーパーに並べられている牛乳、アイスクリームなどの食料品のデカさ、などなどきりがない。消費大国アメリカを実感し、人々の異常な体型に納得した貴重な経験だった。
それと同じ驚きを今日再び経験した。昨日来たアメリカ人のアイザックとジョッシュ。背丈は175cmの僕より少し高いぐらい。田んぼで作業をしようと28cmの田んぼ長靴を出したところ小さすぎて足が入らない。新たに購入するかと店に問い合わせをしたところ28cmが限度らしい。彼らの滞在中には種を播いた苗箱を苗代に並べていく大事な作業の手伝いを当てにしていたので長靴がないことには始まらない。「大は小を兼ねる」。確かに僕もそうだと思う。欧米人の大きさに物を上げるのを手伝って貰い便利やなと思ったことはよくあるが、それも時と場合によりけりということ。少なくとも日本では。