2012/09/26
●畳干し
“あきさかり”の稲刈りを昨日終え、今年の稲刈りも残すところモチ米のみとなり気持ちにも余裕ができ、そして今日は抜けるような青空。そこで急遽畳をほすことに。例年だとゆとりのある8月中に干すのだが、猛暑の中を畳をめくったり運んだりする気も起こらずついついこの時期までのびてしまった。
仏間が十畳、座敷が十畳そして八畳間がふた部屋、この四つの部屋が田の字型になっており、その他八畳間が四部屋、四畳半がふた部屋、そして台所が六畳、計八十三枚の畳がある。一度にすべての畳を干せるわけもなく、 今日は取り敢えず台所六枚と玄関奥の八枚の十四枚干すことにする。
畳を一枚めくるたびにあまりの多さの埃にケビンが声をあげる。そして、彼にとっては畳を持つことは始めてのことで、その重さに驚いたようである。畳をめくり終えると床の上には二年分の埃が畳の形をかたどっている。普段人の目に付くことのない床板は、製材したままでささくれだっており荒々しい。今でこそ床下はコンクリートがうってあるが、耐震補強工事をする数年前までは床板の下は地面のままで、床板一枚が家と外との境であった。自然との境界が曖昧な日本文化の典型であろう。
畳も太陽の光を受け、久しぶりに日の目をあびた床板もきれいに掃き清められ、こちらも清々しい気分になった。